こんにちは。
占星術家の竹内俊二です。
毎日のホロスコープを書く代わりに、
自由なテーマで更新していきます。
出生図以外のホロスコープも見てみるといいよ
という話しです。
出生図は "網目の荒い網"
占星術の勉強をはじめると、
最初に自分の出生図(ネイタルチャート)を
見ると思います。
出生図には膨大な情報が含まれていますが、
そこに全てが表れている訳ではありません。
出生図は「網目の荒い網」です。
大きな魚は網ですくえます。
それは見て説明できます。
しかし、その網ではすくえない魚もいます。
私には◯◯という個性がある。
◯◯というできごとがよく起こる。
しかし、出生図の中には、
該当する部分がないと感じる。
その感覚はとても大切です。
個人的によくないと感じるのは、
見ている出生図に「ない」要素を、
出生図に表れている要素の中に
強引に当てはめようとすることです。
例えば、単純な太陽や月のサインに当てはめて
「◯◯座の月には、実はこういう部分もある」
などと歪曲するのは混乱の元です。
ホロスコープにあらわれている情報を
そのままルールに沿って読むことが占星術です。
僕はそう考えています。
網目を細かくする、網を増やす
今見ている出生図という網で魚がすくえないならば、
・出生図の網目を細かくする
・出生図以外の網を増やす
ことによって、すくえる魚が増えます。
出生図の網目を細かくする手法(サビアンシンボル、マイナーアスペクトなど)
出生図の網目を細かくする手法としては、
・サビアンシンボル
・マイナーアスペクト
・小惑星
・リリス、ノード、バーテックス、パートオブフォーチュン ……etc
などがあります。
サビアンシンボルは、
わかりやすいケースとわかりにくいケースがあります。
サイン、ハウス、アスペクトを把握した上で
補足的に付け足すくらいのニュアンスが、
いいのかなと思っています。
時々、シンボルそのまんま!という例もあるので、
面白いです。
毎回そうだったらもっと積極的に活用するのですが、
シンボルを話題に出してもピンとこない場合もあり、
それは話の筋をわかりにくくしてしまうので、
様子を見ながらです。
相手の知識にもよります。
最近、僕はマイナーアスペクトを見ています。
これはとても有効だと感じています。
その他の細かい感受点をチェックするよりも、
こっちの方が断然優先度が上です。
度数にもよりますが、
サビアンシンボルよりもインパクトは強いです。
相手の方の納得度が高い。
なので、ねんのためマイナーは
チェックするようになりました。
自分が主催する読書会で
日々勉強中です。
出生図以外の網を増やす手法(プログレス、トランジット)
出生図以外の網とは、
出生図とは違うホロスコープです。
代表的なものは、プログレスとトランジットです。
出生図にそれらを重ねます。
すると、出生図では空っぽだったサインやハウスに、
なにか天体が入ってきたりします。
さらに、出生図にアスペクトができあがる場合には
出生図の天体の動きに変化が表れます。
動きの遅い天体ほど、
長期間どこかのサイン、ハウスに滞在するので、
影響は強く、深いものになります。
プログレスはどれも動きが遅いので、
その分、長続きする影響になります。
マイナーな感受点を見るよりは、
プログレスを見たほうがいいのではないかと
個人的には思います。
トランジットは速度がまちまちで、
トランスサタニアンならば
それは何年も継続する影響です。
ずっと継続しているので、
配置によってはあまり日常の意識には
頻繁にのぼってこないかもしれません。
ですが、水面下ではたしかに続いています。
一方でトランジットの中で一番速い月は
2日半くらいで1つのサインを動いていきます。
一瞬でアスペクトができて、離れていきます。
それが何の役にたつのかというと、
出生図を理解するために役立ちます。
動きの早い天体は一瞬で過ぎ去っていきますが、
その分、具体的です。
今日は月が◯座にある。
今日は月が◯ハウスを通過する。
今日は月が太陽とコンジャンクションになっている
など
それはよく観察することで、
机上の空論に思えていたホロスコープが、
具体的に、部分ごとに分かっていきます。
トランジットの月は動きが早すぎるので、
水星、金星、太陽、火星あたりまでが
日々の観察には適していると思います。
最近、僕はiOS版の「AstroGold」を買いました。
すると、頻繁に、正確にトランジットが観察できて
とても楽しいです。
iOS版の「Astro Gold」が予想以上に便利です。ネイタル/トランジットの二重円で、日付を進める・戻すのがスイスイ快適です。例えば夕食で話しながら「○月に○○があった」と聞いた瞬間に、手元でササっと二重円を見れる素晴らしさ。指定したオーブで出せるので、スマホ=仮 という認識がなくなった。
— 竹内俊二@ねこちゃんと占星術 (@soranoiro333) 2018年8月15日
iOS版「Astro Gold」では、プログレスが2種類(セカンダリープログレッション、ソーラーアーク)と、ソーラーリターン、ルナリターン、コンポジットが出せて、HNは出ないっぽい。二重円は出せる(アスペクトの線も出る)けど三重円は出せない。僕はサインの環を表示するのが好みだけど、色がどぎつい。 pic.twitter.com/y7novFlZ0T
— 竹内俊二@ねこちゃんと占星術 (@soranoiro333) 2018年8月16日
出生図だけをじーっと見るよりは、
まずは、プログレスを見て
それで自分のホロスコープある場所に
しばらく在り続けている要素(=上の絵の「魚」)を
把握しておくとよいと思います。
トランジットの天体もまた、
出生図の上を移動しながら、
日々、何らかの影響を持ち込んでいます。
誰かの解釈を「信じる」というスタンスよりも、
日々観察して、
自分で確かめるというスタンスが僕は好きです。
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