ねこちゃんの占星術

ねこちゃんの視点で占星術の面白さを語るブログ

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイル・日食・月食の図説

こんにちは。
占星術家の竹内俊二です。

今日、1/31の夜は日本で皆既月食が見られるそうです。


国立天文台のwebサイト



今回は月食のホロスコープの読み解き
じゃなくて、
日食・月食と深く関係している
ドラゴンヘッドドラゴンテイルを一緒に
図説してみようと思います。

これらは実際に存在する天体ではなくて、
仮想上のポイントです。
講座でこの説明がいつもうまくできないので、
資料を作ってしまおうと思い立ちました。
今朝。

 

 

日食・月食のホロスコープ
ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルとは 

下の図は1/31の月食のホロスコープです。
矢印で指している記号が、
ドラゴンヘッド、ドラゴンテイルです。

ドラゴンヘッドとドラゴンテイルを合わせて
月のノード、あるいはノードとも言われます。
(長いのでここでは「ノード」に統一します。)





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  • 月食(日食)は、ある条件を満たした
    特別な満月(新月)です。

  • 月の近くにノードが来る満月は、月食です。
    月・太陽の近くにノードが来る新月は、日食です。

  • 日食と月食は対になって起こります。
    日食の前後の満月は、月食になります。
    次回2/16の新月は、部分日食です。


  • 日食/月食は、1年に2回づつあります。
    《2017年》
    2/11 半影月食(獅子座)
    2/26 金環日食(魚座)
    8/ 8 部分月食(水瓶座)
    8/22 皆既日食(獅子座)

    《2018年》
    1/31 皆既月食(獅子座)← 今日
    2/16 部分日食(水瓶座)
    7/13 部分日食(蟹座)
    7/28 皆既月食(水瓶座)


  • ドラゴンヘッドのちょうど反対側には
    必ずドラゴンテイルが来ます。
    2つは対になって一緒に動きます。

  • ノードの公転周期は約18.6年です。
    ノードは他の天体と逆向きの方向(時計回り)に
    ホロスコープ上を動いて行きます。
    1つのサインに約1.6年滞在します。

 

ノードとは実際どういうポイントなのか

まず、ノードを文章で説明するとこうなります。

月の交点(つきのこうてん)は、月軌道の、黄道面(地球の公転面)に対する交点である。 つまり、天球上で黄道と白道とが交わる点である。

Wikipediaより 


難しいので図説します。
 


①地球があります。
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地球を黄色い透明な下敷きの上に置きます。
(あるいは地球の真ん中を貫通させます。)

この黄色い面は、黄道を宇宙空間に延長した面です。
黄道とは、地球から見た太陽の通り道です。

太陽の光は、この面に水平な方向からやってきて
地球を照らします。



②月があります。

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月を水色の透明な下敷きの上に置きます。
(あるいは月の真ん中を貫通させます。)

この水色の面は、白道を宇宙空間に延長した面です。
白道とは、地球から見た月の通り道です。

月の軌道は水色の面にくっついています。
月はこの水色の面の上を動きます。



③黄色と水色の面を交差させます。

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黄道を延長した面に対して、
白道を延長した面は約5度傾いています。
だから2つの面は交わります(赤色の線)。

月の軌道(青の点線)と
赤色の線が交わる点が2つあります。

その2つの点のうち、
月が黄道の面を下側から上側へと昇っていく際に
交差する点がドラゴンヘッドです。

月が黄道の面を上側から下側へと降りていく際に
交差する点がドラゴンテイルです。


月食と普通の満月の違い

月食は、
「月がノードの近くにある」
という条件を満たした状態の満月です。

今日の月食は下の図のようになります。
月がドラゴンヘッドの近くにあります。

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月がノードの近くにあるということは、
月が黄道を延長した黄色い面の上に
重なっているということです。

つまり、「月ー地球ー太陽」が
真横からみて一直線に並びます。
すると、地球の影が月に落ちます。

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普通の満月の時には、
月が黄道を延長した面の上に無いので、
地球の影が月に落ちません。

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日食と普通の新月の違い

 日食は、
「月がノードの近くにある」
という条件を満たした状態の新月です。

次の日食は下の図のようになります。
月がドラゴンテイルの近くにあります。

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月が黄道を延長した黄色い面の上に乗っていて、
なおかつ新月なので、

「地球ー月ー太陽」が
真横からみて一直線に並びます。
すると、月の影が地球に落ちます。

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普通の新月の時には、
月が黄道を延長した面の上に無いので、
月の影が地球に落ちません。

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以上です。


ちなみに図は全て
MacのKeynoteというアプリで作りました。
パワーポイントみたいなものです。
Illustratorよりもお手軽でいい感じです。