ねこちゃんの占星術

ねこちゃんの視点で占星術の面白さを語るブログ

トランジットとプログレスの違い②

こんにちは。
占星術家の竹内俊二です。

トランジットとプログレスの違いについて
続きです。

前回の記事はこちら。

  

 

プログレスのおさらい

まず、出生図があります。
これは最も根本的な個性や傾向を表します。

プログレス(進行)は、出生図の配置から
少しづつ成長し、変化していく要素です。

プログレスで扱う天体は、
基本は月、水星、金星、太陽、火星の5つです。

プログレスの天体は、
出生図の位置から少しづつ移動していき、
出生図に新しい要素を追加していきます。
ゆっくり成長する樹木のようにも思えます。

 

で、プログレスの天体の中で
最も頻繁に使う重要なものは月と太陽です。

 

補足

サビアンシンボルを使って
サインを細かく1度ずつの変化を読み取るなら
速い天体の5つだけでなく、
木星以遠の天体も使えます。
僕は見てないですが。

また、ここで扱っている1日1年法以外の
プログレスの計算方法もあります。
例えばソーラーアークだと
トランスサタニアンやASC、MCも
全部使えるみたいです。

 

 

プログレスの太陽とは

プログレスの太陽の意味

これは人生目的の変化、推移を表します。
「これをもっと頑張りたい」
「やり甲斐を感じる」
というテーマが少しづつ変化していきます。

人生という物語の展開を表している
と説明している本もありました。

 

プログレスの太陽の周期

プログレスの太陽は
ホロスコープ上を1年で約1度弱動きます。

僕は太陽が射手座の8.40度にあるのですが、
21歳の時に山羊座に入りました。
その頃から僕の目指すテーマが
射手座→山羊座的になった
ということです。

大学4年生で、大学生気分が抜けて
急にビジネス書を読み始めたり
働くモードに切り替わった時でした。

かと言って、
出生図の射手座の太陽の要素が
消える訳ではありません。
本質部分の目指したい目標として、
機能し続けています。
ここは、よくよく考えると不思議です。

リアリティの在り処は、
刻一刻と進んでいる
プログレスの太陽の所にあります。



 

プログレスの月とは

プログレスの月の意味

これは、身近で具体的な
生活環境や気分の変化です。
ホロスコープの中で、
今自分が通過中の場所です。

プログレスの月を追跡していくと
とても面白いです。
「今は◯◯座の気分」
「これが自分の◯ハウスか〜」
というのが、実体験を通してわかります。

 

 

 

プログレスの月の周期

動く速度も手頃で、
1ヶ月で約1度ちょっと動きます。
27.3年でホロスコープを一周します。

2年半弱で1つのサインを通過していきます。
つまり、だいたいそれくらいのサイクルで
周囲の環境や気分は
切り替わってゆくということです。

 

プログレスの月の面白い使い道

出生図の天体やマイナーな感受点などを
チェックする時にも
プログレスの月は使えます。
現地調査みたいです。

ただし、いちばん分かりやすい合になるチャンスは
27.3年に1回だけですが。(笑)
期間は約2ヶ月間。

 

 

 

甲斐叶子さんの例

前フリが長かった。
再び、叶子さんのホロスコープを見てみます。 

 

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プログレスの太陽→水瓶座

プログレスの太陽は水瓶座に入ったばかりです。
約30年間続いてきた
山羊座の時代が終わり
水瓶座の時代が始まった直後です。

ハウスは10ハウスなので、
社会生活上で、何らかの役割を担って
私は◯◯をしていると
明確に打ち出して、頑張りたい。

その10ハウスの中身の方針が、
山羊座→水瓶座に変化したということです。

土→風へ。
どこか特定の場所で成果を上げることが
今まではテーマだったのが、
その制約が外れます。
水瓶座は特定の物理的条件に縛られず
それを飛び越えて、
どこにでも流通する性質があります。

特定の立場から自由になる。
そして、各地の友人や依頼者から呼ばれて
あちこち動き回る。
そういう生き方、活動を
今後は「目指したい」という事です。

 

プログレスの月→魚座の最期

今(10/5)は魚座の最期の度数にあります。
サインの切り替わり直前ですが、
魚座と牡羊座の境目は特別です。
春分点があるからです。

春分点(牡羊座の0度)
ホロスコープの中の最も大きな切り替わり点であり、
完全なゼロ状態の場所です。
そこから新しい種が生まれてくる。

(ちなみに春分の日には、
トランジットの太陽がここを通過します。)

プログレスの月は、
今の気分や意欲も表します。
叶子さんは、魚座30度気分ということで、

もやっと、ぼんやりして
しかしそこから、
明確な固い個性がだんだんまとまり、
浮かび上がるタイミングです。


ちなみに僕個人の体験で、
プログレスの月が牡羊座に入った時を
思い出してみると、
似顔絵を描いていました。
クリエイターズマーケットとか、
幾つかのイベントに出展して
対面で即興で、描いていました。
度胸あったなあ。

右も左も分からない中に飛び込み、
無性に、全く新しい何かを始めたくなる。
そういうタイミングです。
 

プログレスの太陽の月を比較

プログレスの太陽は
一足先に、次のサインに入りました。
新たな目的地の照準はセットされた。

しかし、内面と現実の変化が起こるのは
プログレスの月が牡羊座へ移った後だと思います。
詳しい時期は10/26です。


占星術ソフトがあると、
いつ移動するのかが簡単に分かるので便利です。

次回、11/5のON AIR分の打ち合わせ時に
どんな話が聴けるのか楽しみです。(笑)。

 

プログレスの太陽のアスペクト

叶子さんの月は獅子座の初期にあります。
2020年半ばになると、
プログレスの太陽が出生図の月と
180度のアスペクトを作り始めます。

出生図の月にスポットライトが当たります。
月=私的な自分 を再評価し、
それを10ハウス側の公的な場所へ
引き出すタイミングです。

プログレスの太陽は
アスペクトを作った出生図の天体に
強い光をあてて、
思い切り意味を書き換えていきます。
新たな可能性を開きます。



叶子さんは以前
「色んな場所に呼ばれて、
 お誕生日を祝う人になりたい」
と言っていました。

生まれた日を祝う。
ここには叶子さんの特別な願いがあります。

少し前に、収録の帰り道に車で送ってもらいながら
小さい頃は自分が全然好きになれなかった
自己否定だらけだった
という話をききました。
(もっと違う言い回しだったかもしれない)

今までは明るくハイテンションな部分しか
見たことがなかったので
とても意外でした。

この時期はとても
「色んな場所に呼ばれて、
 お誕生日を祝う人」っぽいです。

獅子座ー水瓶座の組み合わせは
とても大きなスケールで
盛り上がりそうです。

 

トランジットの話…

これはあくまでプログレスのみの話で
内面の変化や成長です。

外側のトランジットも
ホロスコープに影響を持ち込んで
人生に様々な影響を与えます。
外の天気みたいなものでしょうか。

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※ 雨降りみたいな配置、という意味じゃないです。




その部分でもいろいろ重要な配置があります。
アングルに重なる天体は
注目度が高いです。
2020年どころか、現時点のトランジットでは
気持ちの準備(=プログレスの月)ができたら
こちらへどうぞ!
みたいな感じになっています。

しかし、どんどん長くなってきたので
ここで終了にします。
読んでくださってありがとうございました。

 


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